過去の発表資料(2025年から)

研究目的

私たちの研究室では、全く新しい分子を自分たちの手で作り出し、次の時代の科学技術を支える素材を開発することを目指しています。ここでいう「素材」とは、エネルギー・環境・医療・電子デバイスなど、さまざまな分野で活用できる基盤的材料のことです。具体的には下の2つを重点テーマとして、応用に直結する基礎研究に取り組んでいます。


  • 超高屈折率材料(および低誘電損失基材) :「超高屈折率材料」とは、屈折率が1.80を超えるような化合物を指します。当研究室では、炭化水素だけでできたビスフェノールフルオレン系の骨格を使い、1.90以上の屈折率をめざすモノマーやポリマーを作っています。 これにより、耐候性の高い(つまり外の環境でも長く安定して使える)材料を開発しようとしています。企業との共同研究を行い、将来の実用化を視野に入れた研究を進めています。
  • 液体エレクトレット:「液体エレクトレット」とは、静電気をためることができる液体のことです。これは国立研究開発法人 物質・材料研究機構(茨城県つくば市)中西尚志 先生(博士(工学))が開発を先導されている、先端的な有機材料です。自由変形可能な環境発電素子や振動センサなど、ヘルスケアやロボティクスに関連する応用が期待されています。当研究室では、中西先生と強固に連携して、この液体エレクトレットの進展を狙った新分子の合成開発を進めています。

 

  • 研究キーワード: 精密有機合成、新分子創製、プロセス化学、鍵中間体合成、炭化水素骨格、超高屈折率素材、液体材料

研究内容