日本はリッチでうらやましい国でしょうか?

2月3日

研究室は各国から来てますのでいろいろなお国事情があります。松田先生に送っていただいた薄型B5版ノートパソコンをありがたく使わせていただいていますが、研究室で使っているとそのパソコンはすごくいいとか、いくらだとか皆に聞かれます。もちろん普通のノートパソコンは結構普及はしているのですが薄型で最新式のものを送ってもらったためだと思います。日本では学生でも結構持っていますし、そんなに話題になるほどのものではないと思うのですが個人で所有して独占して使えますのでどうも他の研究室のメンバーからはうらやましがられているようです。中国人の大学院生は高くて今は買えないと言っています。デジカメ(私は少しいいのを持ってきているのですが)も普通のは皆持っていると思うのですがすこしいいものですので研究室の写真を撮るときに出したらうらやましがられていいもの持っていると皆に言われました。日本でもいいものを見せたときに見せてくれとか言われますが、多分ほとんどの人はお金さえ出せばいつでも買えるというぐらいにしか思っていないと思います。しかし研究室のメンバーにとってはいいものを買えるほどの余裕がなくて買えないので本当にうらやましい言っているような印象を受けます。前にも書きましたが学会でハワイに行くというとこれもうらやましかったようです。日本人にとってはハワイは誰でも行っていてあまり希少価値がありません。日本にいたときには何気なく当たり前に思って使っていたことがこちら(といっても研究室内ですが)ではリッチに映ったりするようです。

 ブルガリア人女性とインド人が雑談で日本の給料はいくらぐらいとか聞くので平均年齢30代半ばで平均で50,000ドル(550万円ぐらい)というとひどく驚かれました。確かこれぐらいだったと思うのですが間違っていたでしょうか?年齢によりますがもっともらっている人もたくさんいるはずです。アメリカ人に聞いたらなんと言うか知りませんがアメリカ以外の国から来た人には日本はかなりお金持ちに映ったかもしれません。経済規模では日本はアメリカに次いで第2位ですのでやはりお金持ちなのでしょう。(日本にいるときは感じませんでしたが)特に電気製品は圧倒的に日本製の性能がいいようです。ソニーはものすごいブランド品のようです。電気屋にいってもソニーコーナーのあるところがありました。家電ではパナソニックがブランドで少し安いのがシャープという感じです。

 たまたまニューヨークタイムズを買って読んでいると(英語の勉強もかねてですが)外国からの低賃金労働者の問題が載っていました。それによるとスパーマーケットの配達をしている人が1日12時間1週間のうち6日間働いて(72時間/1週間)72ドルと載っていました。これとチップをもらって170ドルぐらいになるそうですがそれでも安すぎます。こちらの法律で最低賃金が5.25ドル/1時間と決められているのですがこれでは1時間に1、2ドルで働いていることになります。多くは西アフリカから来ているそうでアパートメントに5人とか10人とかでシェアして住んでいるそうです。不法滞在者も多いそうで、これが正規の賃金が支払われない原因の1つでもあります。デリ、タクシーの運転手、路上の屋台などほとんどが外国人労働者ですが、どの程度の収入があるかは知りませんが安いと思います。これらの人たちの長時間労働、低賃金に支えられてニューヨーク経済が成り立っているように思います。日本でも同じ問題があると思います。大きな経済格差が根源にあると思います。USでの1ドルが例えば西アフリカに帰れば大きな価値になるそうです。最悪の条件で労働しても自国で働くよりずっといい収入になるし、何年か耐えてお金をためて帰れば自国ではお金持ちの生活ができるということです。日本も何十年も前は貧しかったですが今では世界有数のお金持ちの国です。日本が裕福になったように世界の他の国も緩やかではあるかもしれませんが発展し、ずっと先の話になると思いますが世界中が経済的に均衡する時がいずれ来るのではないでしょうか?そうすればこの問題はなくなると思いますが、人件費が高くて新たに高コスト問題が生じるかもしれません。経済はなかなか難しいです。