こちらの高校生について

月19日

 こちらでは大学の研究室に高校生も参加して我々といっしょに実験をします。7月終わりから8月にかけては10人近くが来ていました。秋までも男子高校生が週に何回か来ていましたが去年コーネル大学に受かったようです。そのあとは中国系の女子高生が週に何回か来ています。日本では大学の研究室に高校生が来て実験するというのは考えられません。せいぜい体験入学と称して1日もしくは2日程度ではないでしょうか?実験の合間に少し話を聞いてみました。

去年の秋から来てる中国系の高校生。中国語は全くできないと言っていました。

高校生にとってはより上の大学を目ざすためのキャリアとして来ているようです。よく言われるようにアメリカでは成績だけがよくてもダメでボランティアをしたとかという付加価値が必要です。ただし私がイメージしていたボランティア(町内会の手伝いや軽い手伝い)とは全く違い各人は自分のキャリアのためにそれに見合ったところで(目的のある)ボランティアをするようです。例えば今ポリテクに来ている高校生は化学の実験(しかも研究室の学生がしていることと全く同じことを!)をしていますのでかなりいいボランティアのキャリアになると思います。(医者を目指す人は病院でボランティアをするとかという感じです)しかもどこか大学を受けるときにはGross教授からの推薦ももらえるのでかなりいいキャリアのようです。高校でも朝7時から授業があり1時だとか早く終わったときに大学に来て実験をしているようですが、夕方まで授業のあるときもあるようです

 私の印象では若い世代ではキャリアを持つということが重要なように感じます。(何をするにもキャリアがないとできないようです。就職も。)彼女の場合は大学進学という目的がありますし、研究室のメンバーは給料のいい会社に入るという目的でキャリアを積んでいます。日本の場合だと最初は特にキャリアは必要ではなく、その組織に入ってからキャリアを積むという感じだと思います。ボランティアではありませんが日本人の多くの大学生はアルバイトをしていますが、日本人にはアルバイトもいい経験になるし人間関係がわかるというよな肯定的な見方が多いと思いますが、ニューヨークに来て感じることは日本の学生さんがするようなファストフードでのアルバイトなどはNYでは少し貧しい移民の人がするという感じが強く低賃金で単純労働ですのであまりいい仕事ととは見られていないように感じます。実際その手のアルバイトは経験としてはいいですが専門職を目指すキャリアとは見ることができないと思います。しかしそれも社会の仕組みが違うのでどちらがいいとかという議論は簡単ではありません。