PacifiChem2000 (ハワイ)に参加しました。

12月13日-19日

 
 5年に一度環太平洋の化学会が共同で国際会議をハワイで開いています。前回は1995年でしたので今年の12月はちょうどこの国際学会の年です。京大化研の堀井先生が高分子の固体NMRのセッションをオーガナイズしています関係から私も発表をさせていただく機会を得ました。

オープニングセレモニー

 セッションではほぼ世界中からNMRをメインに研究されている第一線の研究者が集まりました。私の場合は龍谷大にある装置が老朽化してきていますのでいろいろ問題がありますが(来年以降のHRCの予算で更新が何とかなるかもしれないという見通しがつきそうではありますが)今回の固体NMRを用いた高分子の分子構造を中心にした発表です。講演題目は下記で持ち時間は30分です。

CP/MAS 13C NMR Study of the Crystallization Processes of Syndiotactic and Isotactic Polypropylene Samples.

 ハワイは3度目ですが何度来ても気持ちのいいところです。ニューヨークからはニューアーク空港からコンチネンタルがホノルルまで1往復だけ直通便を運行しています。ニューヨークの旅行番組でもハワイの特集とかをしているのを見ますのでこちらでも結構憧れの旅行先のようですが(研究室のインド人や中国人が羨ましそうにしていましたが日本人にとってハワイは誰もが行っていますのでそんなに希少価値はないのですが)何せNYからは遠いですのでほとんどの人は南に下ったフロリダかカリブ海の方へ行くようです。ニューアークを朝8時15分発ですが一応アメリカ国内ですので1時間前まで空港に行きました。マンハッタンのアパートからはタクシーに来て貰って行ったのですが途中ニュージャージーに入った途端にガソリンを入れてもいいかと聞くので燃料がなければ車は走りませんのでOKといいましたが、ガソリンぐらいこちらの家に来るまでに入れとけといいたい気分でした。(日本では絶対にありえないと思います。多分推測するにNJの方が安いからではないかと思います)国際線ではありませんのでチェックイン(外国人は写真入の身分証明書(アメリカの運転免許証かパスポート)が必要です)をするだけすので楽です。日本では待合室でずっと待って15分前ぐらいに搭乗が始まりますが、何故か知りませんが搭乗開始が早くて(30分以上前)三々五々乗り込んでいくという感じで長い列は見られませんでした。ラガーディア空港からの時もそうでしたが出発する飛行機が多くて離陸するまでに1時間くらいかかりました。アメリカ大陸をひたすら西に行き太平洋にでてハワイに行くコースですが、やはりアメリカ大陸は大きい。行けども行けども陸地が続きます。機内からはほとんど人跡もまばらな原野に見えます。内陸部では雪が積もって真っ白な大地が見えていました。フライト時間は10時間40分で到着はハワイ時間の午後2時です。ニューヨークとの時差は5時間でNY時間では午後7時です。ちなみ日本とハワイの時差も5時間ですがフライト時間が6-8時間程度のようですのでNYから行く方がかなり遠いです。(学会発表をOKしたときにはこんなに遠いとは思いませんでした)NYではマイナス数℃から2,3℃でしたがハワイは20℃の後半の暖かさです。ホノルル空港ではもちろん国内線発着場に着きますが、入国手続きも要りませんので荷物をピックアップすればそれで終わりです。ただ日本からだとJTBだとかのツアーを頼むことが多いと思いますが(安いですので)ツアーは至れりつくせりですが私達は個人旅行の形ですので、ワイキキに行くには乗合バスを利用しなければなりません。このバスがまた手際が悪くて空港に到着してワイキキに行くまで2時間ぐらいかかってしまいました。宿泊先はシェラトンワイキキですがACS経由で申し込んでいますので少し高い上にその他いろいろサービスがないのが日本からのツアーとは違うところです。

シェラトンワイキキからダイアモンドヘッドを望む。

 しかしとにかく日本人が多い。学会自体も半分ぐらいが日本人の発表ではないでしょうか?学会関係だけでも日本人が4,5千人来ているそうですし、一般の観光の人も多いです。カラカウア通りは7,8割方日本人です。レストランに入っても英語と日本語が併記されていますし、ウエイターも片言の日本語を話します。日本語ができないかと思って英語で話し掛けて、日本語で返答されたことが何回かあります。またNYと違ってチェックに親切にもチップの料金を書き込んでくれているところもあります。料理の味や量などは日本に近く、NYとは少し違いを感じます。またNYと違ってサービスもよく親切ですのですごいと思ったりしました。(日本では当たり前のことなのですが)NYからハワイに来るとまるで日本に帰ったような錯覚になります。

 学会の合間をぬって日曜日にワイキキビーチのはずれにある水族館に行きました。

水族館

 入館料は7ドルですが空港に置いてあるクーポン券の冊子をとって来てチェックしていましたので2人目は2ドルオフで2人で12ドルで入りました。NYと比べてもそんなに大きくなく、主に太平洋の魚が中心で、目玉は珊瑚関係でした。1,2時間もあれば回れますので少し時間があるというときにはいいところです。

 帰りは月曜日の午後8時発のコンチネンタルです。行きに利用したバスにシェラトンに寄ってもらうように連絡したのですが(往復チケットを買っていたので)バスターミナルが閉鎖されていたためかもしれませんが、このバスが来なくて大変でした。結局タクシーを利用しましたが(チップ込みで27ドル払いました)日本からのツアーですとこういうことは考えなくてすみますので楽だと思います。チェックインはやはり国内線ですのですぐに終わります。搭乗開始も早くて7時10分から始まります。(すぐに乗る人は少ないですが)NYの空港と違って離陸までは30分ほどでした。9時間15分のフライト時間でNYニューアーク空港には定刻の10時15分(NY時間)に無事に帰ってきました。ハワイがあまりに日本の雰囲気がしていましたのでアメリカ国内線で帰ってきたのですが、国際線でNYに着いたような錯覚に陥ります。1週間ぶりに自宅近くの景色を見ると帰ってきたという実感がしました。

P.S.18日に松田先生の発表を聞かせていただきました。酵素合成の話ですので興味深く聞かせていただきました。時間のあるときはワイキキビーチをエンジョイされているようです。