ボストンに行きました。

(9月30日、10月1日

 アメリカは歴史が浅いのでニューヨーク近郊の観光というとあまり多くはありませんが、そんな中でボストンはアメリカ史的には古いほうで観光地であると同時に、名門大学(MITやハーバード大学)のある所として有名です。週末を利用してアムトラックで行ってきました。アムトラックのチケットは直接インターネットで予約することができます。(日本からでも予約可能だと思います)行きはオフピークということで安く56ドル、帰りは71ドルでした。アムトラックにもいくつか種類があり、Acella regionalというのに乗りました。acella expressが一番速く(最高速度150マイルということです)、その次のランクの列車(最高速度125マイル)です。朝8時35分にペンステーション(ペンシルバニアステーションの略)発ですが、発車番線が直前の15分前になるまでわかりませんので電光掲示板のところで待つことになります。掲示されると一斉にホームに向かいます。普通の列車ですと改札はないのですがアムトラックではエスカレーターのところでチケットを確認していました。(厳密には改札ではありません)座席は全て自由席でし、座席は4列で新幹線のグリーン車のような感じです。またUSは障害者へのサービスも徹底していますのでトイレも車椅子用の広いのがありました。ニューヨークを出てしばらくは街中でごみごみしていますが1時間もすると林の中を走っています。ボストンは北に位置していますので、木々が紅く紅葉していました。12時50分の定刻にボストンサウスステーションに着きましたが(所要時間4時間15分)拍子抜けするほどシンプルな駅です。

ボストンサウスステーションで。2両の機関車が客車を牽引しています。

 地下鉄はレッドライン(ニューヨークと違ってシンプルで各線が色で示されていてレッド、グリーン、ブルー、オレンジの4つだけです)の駅がありますが、NYと違ってゴミが落ちていたりしませんのできれいです。ただ人口が少ないせいかニューヨークでは8両か10両つないでいますがレッドラインは4両編成でした。料金は1ドル均一でNYより安いです。車両もきれいで窓ガラスにキズも入っていませんし、車内放送はテープを使っていました。パークストリート駅でグリーンラインに乗り換えましたが、最初これが地下鉄かと思いびっくりしました。というのも路面電車がそのまま地下に入ったという感じだからです。2両編成の電車に乗りボストンミュージアムに向かいました。途中で地上にでて車と同じ道を走る路面電車になりました。

ボストンミュージアムの最寄駅。2両の路面電車です。

  ボストンファインアートミュージアムは日本の美術品が多く収蔵されていることで有名で、日本では見ることができないものもあるということです。入場料は12ドルです。まず日本コーナーに行きましたが鎧兜、刀、仏像など日本でも価値のありそうなものが並んでいました。内田先生も昨年来られていますが、あまり日本の陶器はおいていなかったようです。NYのメトロポリタンよりは少し小さ目かなという感じで、エジプトコーナーはメトロポリタンの方が充実していたように思います。絵画は結構名作が収められていてモネの作品がたくさんあったのが印象的です。(西洋人の女性がはでな赤い日本の着物を着た絵もありました)見ている途中で火災警報機が鳴り(日本とは音が違うので最初は何かわかりませんでしたが)係員が外に出るように誘導し始めました。

ボストン美術館の正面。

消防車がきて入場者は一時的に外に追い出されました。

 たくさんの人が入り口から外に出さされ、消防自動車も2台来ていましたので火事で美術品が焼けてしまうのではと一瞬思いましたが、結局何事もなく数十分後に再び館内に入れてもらいました。(ちょうど疲れていたので休憩になってよかったですが)ボストン美術館は日本のもので有名なせいか館内はたくさんの日本人がいました。土曜日は5時45分に閉館ですがぎりぎりまでいて帰りました。宿泊先は一番にぎやかというバックベイに泊まりましたが、NYと比べるとやはり地方都市という感じでした。

【10月1日】JTBで市内半日観光を申し込んでいましたので9時半にマリオットに集合して行きました。(1人60ドル)参加者は12人で結構年配の方が多かったです。最初はMIT、次にハーバード大学に行きました。(大学が見学コースに入っているとは思いませんでした)これら2つの大学はボストンから川を渡ったケンブリッジ市にあります。ハーバード大学はUSで一番古い大学で1636年の創立だそうで、教師1人に10数人の学生でスタートしたそうです。(ツアーで行くと何も考えなくてもいろいろ教えてくれるので勉強になります。)ハーバードの像もありますが、これがまた間違いだらけの像で有名ということです。像には1638年の創立と刻まれていたり、ハーバードが創立者とありますが実はハーバードは創立者ではなく多額の援助をした人らしいです。極めつけはその像自体ハーバードのものではなく死後に学生で適当にスタイルの者をモデルにして象を作ったということです。ここまで聞くと全く見る価値のない像に思えますが、なぜか観光の団体客が(白人の団体も含めて)次々に来ていました。

間違いだらけのハーバードの像。

古き良き時代の道だそうで、よく写真で紹介されている通りだそうです。ガス灯も一日中ついています。

 この後はポストン茶会事件の船とかを見て昼ごろクィンシーマーケットで解散になりました。ここは大阪でいうと海遊館のところと似たところで、色々な店の集まったマーケットプレースです。日曜日とあってたくさんの人がいました。この近くをフリーダムトレイル(歴史的な史跡などを歩いて回るコースで赤い線が道に引いてありそこをたどっていくようになっています)が通っていますので通常とは逆の道順で歩いて起点のポストンコモンに行きました。

 帰りは5時発のアムトラックで帰ってきましたが、ちょうど夕食時にあたりますが日本のように駅弁や車内販売もありませんので(カフェはつないでいたようですが)駅でサンドウィッチを買って乗り込みました。こういうときは日本の方がいいと思います。

 2日間ボストンを訪れましたがニューヨークと比べるとまず街自体がきれいなことに気がつきます。人種的には白人が多く日本人も結構たくさん見かけました。しかし人口自体が少ないですので繁華街もたいしたことはありませんし、高層ビルもマンハッタンほどではありません。(当然かもしれませんが)もし最初にボストンに来て住んだとしたら多分この街が好きになったような気がしますが、今はニューヨークの方が住み心地がいいというのが正直なところです。