Gross研究室について

(5月19日)

 
 Gross研究室は博士研究員、大学院生が10人以上所属していてPolytechnicではかなり大きい方だと思います。しかしGross先生を除いて他のメンバーはほとんど外国人でインド人が5人、中国人が4人、ブルガリア人が1人、日本人(私のこと)が1人です。その他にも装置をケアされている人も数人いるようですが今のところはっきりしません。研究室での公用語はもちろん英語ですが同国人が集まると母国語で話をしているようです。私の場合も日本人といっしょのときは日本語を使っています。(ポリテクには三浦さん、小畑さん、中沢さんがいます。いっしょによく昼食を食べに行きます)しかし同じ英語といっても出身国によりなまりがあり聞きとりにくいこともよくあります。(私の英語力の問題かもしれませんが)

 研究室の正職員は教授だけですのでGross先生はいつも忙しそうで、日常の研究のことは博士研究員にほとんど任せているような感じです。日本では私立大学では教員1人で研究室を運営していますのでそこのところは同じですが、予算を取ってきても研究員を雇えないというところが違うと思います。(最近では大分状況が異なってきたようですが)こちらでは予算をとれなかった研究室は研究員も少なく研究も進まないという感じです。日本では学部でも4年生になると卒業研究をする大学がほとんどだと思いますので、研究をする人員的には日本の方が定常的で数も多いと思います。日本のシステムは悪く見ると教育と研究が分離していないということになると思いますが、私は個人的にはほとんど全員が大学で”研究”を経験してきていることが日本の化学業界の強さにつながっているような気がします。それはとにかくGross研はたくさんの人が集まっていますが、それは多分研究テーマに魅力があるからだと思います。私もその1人で酵素を中心にしたBiocatalysisに興味があるからです。今年度のプロジェクトに対しても多くの企業が関心を示しているようです。研究室のアクティビティも高く年間に出す論文の数も多数あります。アクティビティが高いのはUniversity of Massachusetts時代の博士研究員がしっかりしているからだと思います。

 ここのところの最高気温は60度ぐらいで肌寒い日が続いています。60度ぐらいというと私がニューヨークに来たころの4月半ばの気候です。またはげしい雷雨もあったりでなかなか気候が把握できないでいます。