修士2年の伊藤君のイタリア・サレルノ大学留学記

 

イタリア留学したい人のために


2022年11月25日

こんにちは、伊藤大希です。

時間が経つのはあっという間で、サレルノ大学での生活は残り1ヶ月を切りました。最近は思い出旅行の計画を立てまくっていて、人生で一度きりの大旅行をしようと考えています。色々な国を飛び回れるのはヨーロッパのいいところだと思います。心配なのが天気と気温です。ヨーロッパの北の方では雨の日が多く、また緯度が高いためとても寒そうです。

今回は、今後イタリア留学したい人のために、また留学って、イタリアってこんな国なんだと少しでも興味が湧いてもらえるように、準備や生活で大変だったことを書こうと思います。

・ビザ取得
 まず初めに、なんと言ってもビザの取得です。二十数年間生きてきた中で聞いたこともないような書類や、正式な書類の取得が必要でした。一番大変だったのが、留学中の住居証明書です。基本イタリアでは、大きい買い物をするときや、家を借りるときなどは、Codice Fiscaleという日本で言うマイナンバーカードのようなものが必要です。もちろん留学する前は取得できません。叔母と叔父の力も借り、シェアハウスや証明書なしで借りれる家を探しました。その時知り合ったイタリア人の学生が、一緒に住めるよう警察に書類などを届けでたりして、かなり手伝ってもらいました。しかし、残念ながらCodice Fiscale なしでは借りることができませんでした。最終的には大学の近くにあるホテルを1ヶ月予約して、そこの住所を使って証明書を取得しました。これが最善策だと思います。

・滞在許可証
 さて、やっとイタリアに着いても落ち着いてる時間はありません。すぐさま滞在許可証を申請するために動いてください。まずはPostaという郵便局のようなところで、申請用紙をもらいます。青と黄色の看板が目印です。ちなみにタイミングが悪ければ、街中のPostaを申請書を求めて歩き回らなければならない時もあります。申請の欄に必要事項を記入し終えたら、収入印紙や申請代と共に提出。「これでよし」と思ったら地獄を見ます。こっからが本番です。questuraと言う警察署のようなところに指紋を採取されに行かなければなりません。しかしこれは予約制。予約日に行ってください。questuraでは留学生や移民の人たちが群がっています。番号札を配られるのですが、これが運命を左右します。死ぬ気で小さい番号を撮りに行ってください。さもないと、数時間、下手したら6時間以上待たされます。指紋を採取されたら終わり、、、ではありません。完成した滞在許可証を取りに行く日ももちろんあります。また、番号札の争奪戦です。

・家探し
 これは意外と簡単に見つかりました。学生の街だからか意外と部屋が空いている家が多かったです。しかし、6ヶ月以上住まないと貸してくれない大家さんもいたりします。ここは気をつけるポイントです。後Codice Fiscaleはお忘れなく取得してください。サレルノ市街で取得できます。また、イタリアでは家賃を出来るだけ安くするためにシェアハウスをするのが一般的です。電気代はすごく高いです。ヒーターを使うと電気代がえげつないことになるそうなので、ルームメイトと決めたルールで一切使わないことにしてました。イタリアの家のことでうまく行くことはないと思っといてください。停電はしょっちゅう起こります。洗濯機のホースが外れて水浸しになることもあります。ボイラーが壊れて水のシャワーを浴びる羽目になった話は3人の人から聞きました。トラブルが起こったらすぐ大家さんへ連絡してください。物によってはすぐ解決してくれます。

・日常生活
 登校時間は基本自由だと思います。研究室でやることは基本日本と同じです。実験したり、データをまとめたり、教授とディスカッションしたり。昼ごはんは基本学校内のバールで買うか、家から持って来るかです。学食もありますが、学食カードが必要で、交換留学生は多分申請できないと思います。8時以降はほとんどの学生はいなくなります。8時までには頑張って帰りましょう。毎日平凡な日々が流れています。

・休日
 とても暇です。することがありません。なぜこんなに暇なのか考えたところ、多分アルバイトができないからです。学校も空いていません。暇つぶしに実験しに行くこともできません。それなら、外に出ればいいと思いますよね?日本の公共交通機関はなんて素晴らしいのかと感動します。電車は時間通りに来ない、気づけばキャンセルされている、本数は1時間に1本です。バスはもっとひどいです。時刻表なんて飾りです。待てど待てど来ない時がありました。そこのバス会社の人に聞くと、「わからない」と返ってきました。会社の人も管理できてないのは恐ろしいです。最終的にそのバスは一生来ませんでした。

 悪いことばかりしか書いていなくてすみません。ですがそれほど心の準備をして行かないと大変な目に遭うと思います。

 しかし、イタリア生活は良いことの方が多いです。大学の友達はみんな助けてくれます。料理は美味しいです。少し外に出れば歴史的に価値のある物、絶景、綺麗な街並みを見ることができます。これは留学する理由しか見つかりません。

 私の意見ですが、留学は1年間するべきだと思います。前半は必死に食らいつくことだけしかできませんでした。しかし、後半になってからは楽しいことが段々増えていき、今では毎日が楽しいです。コーヒーを飲みながら、昼ごはんを食べながら、複数人で英語で話すのはとても楽しいです。

ぜひ参考にしてください。

今回は面白い写真がないので、この間休みをもらって行った旅行先の写真を載せておきます。
ちなみに、SienaLuccaBolognaです。

それでは。