高分子討論会(愛媛大学)がありました。
2017年8月19日−8月21日
 
 今年の高分子討論会は愛媛大学(松山市)で、私の知る限り四国で高分子学会が開催されたのは初めてです。開催の直前の土日に大型台風が九州から四国に抜けたので、JR予讃線の海岸寺駅〜詫間駅間で線路に被害があったらしく不通になっていました。岡山からのしおかぜは多度津どまりで多度津−詫間駅間がバス代替輸送でした。多度津で降りたのは初めてですし、詫間駅も今後行くこともないと思われるほど田舎の駅でした。途中時間をロスしましたが1時間遅れで松山に着きました。松山は人口50万を超える四国では一番大きな都市です。松山城近くの繁華街も大きなものでした。
 学会は初日の午前中に7人、午後から3人がポスター発表、2日目に私が依頼発表(口頭)をしました。ポスターには多くの方に来ていただけました。ありがとうございました。
(今回の発表)
[依頼講演]
  炭素源を制御して菌体に蓄積されるポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)ブロック共重合体の生合成
  (龍谷大理工)中沖隆彦、山岸理沙、安居潤也、小前田智
1)エステル交換により不規則連鎖となったポリエチレンテレフタレート/ポリブチレンテレフタレートフィルムの結晶化と分子構造の解析
(龍谷大理工)○矢野 雅也・中沖隆彦・石原英昭(東洋紡)伊藤勝也
2)水浸漬と延伸によるポリビニルアルコールフィルムの結晶化度の向上
(龍谷大理工)○小梶寛太・中沖隆彦
3)羽下 成型条件の異なるPoly (butylene terephthalate)射出成型プレートの表面と内部における結晶化挙動と配向度
(龍谷大理工)○羽下昌徳・中沖隆彦・石原英昭(東洋紡)山下勝久・舩城健一
4)山内 R. eutrophaによるバイオプラスチック生合成時に培地中に残留する炭素源の定量解析
(龍谷大理工)○山内一平・中沖隆彦
5)直方晶/六方晶相転移温度付近で熱処理した時の超高分子量ポリエチレン繊維の分子構造
(龍谷大理工)○西田幸一郎・中沖隆彦・石原英昭
6)膨潤させたセルロース/ポリビニルアルコールブレンドフィルム内の不凍水
(龍谷大理工)○田中彬智・中沖隆彦
7)混合溶媒を用いたシンジオタクチックポリスチレンゲルの分子構造と溶媒の凝集構造
(龍谷大理工)○奥田勇助・中沖隆彦
8)P. putidaによる主鎖の炭素数が異なるフェニルアルカン酸を用いたポリエステルの生合成
(龍谷大理工)○田中雄規・中沖隆彦
9)R.eutrophaを用いたPHBV-b-PHB二元ブロック共重合体の生合成とミセル形成
(龍谷大理工)○小前田智・中沖隆彦
10)異なる熱処理条件で作製したエチレン/ビニルアルコール共重合体フィルムのラメラの分布と結晶化度
(龍谷大理工)○西田修佑・中沖隆彦
(学生のコメント)
矢野 ポスター発表なので色々な人に質問をしていただいたり、助言をいただくことが出来ました。指摘していただいた点や助言してくださった点を今後の研究に生かして最後の大学生活を実りのあるものにしたいです。
羽下 最後の学会発表ということで多少は緊張しました。また発表自体は今までの学会で一番聞きに来ていただいた方が多く、興味を持っていただきました。これまでの学会の経験を社会でも生かしていきたいと思います。
小梶 前回の学会発表に比べて説明できる機会は少なかったのですが、貴重なご指摘をいただくことができた学会発表でした。この経験を活かし、修論発表に向けて研究していきます。
山内 今回の学会では、多くの人に来ていただくことができました。また同じ生合成を研究されている方もみられ、互いに意見交換をできたため今後の研究に活かしていきたいと思います。
田中彬 年次大会よりも多くの方に来ていただき、さらにはよりわかりやすい発表が出来たと思います。最後の学会を充実させることが出来て良かったです。
田中雄 今回の学会でも年次大会と同様に6人ほど聞きに来ていただきましたが、学生は少なく緊張もしましたが厳しい質問がなかったので基本的に答えることが出来ました。ただ生合成に興味を持っている人がやはり少ない印象があるので、今後は生合成に興味を持っていただけるような研究をしていきたいと感じました。
西田幸 今回はテーマがかわって初めての学会だったので緊張しました。多くの方に来ていただきアドバイスをたくさんもらい今後に生かしていきたいと思いました。
西田修 今回は年次大会や繊維学会を経験したこともあって、今までの学会よりも自分なりに落ち着いて発表でき、質疑にも応えられたように思います。また、発表だけでなく、同じ試料について研究されている学生さんともディスカッションでき、充実した学会だったと感じています。
奥田 前の学会と比べて落ち着いて発表をすることが出来たので良かったです。発表を聞きに来て下さった方も前回よりも多くて沢山の質問あるいは意見を頂いたので今後の研究に活かしていきたいと思います。
小前田 前の学会よりも多くの方が聞きに来てくださりました。それに加え、前の学会のときよりも多くのアドバイスをもらうことが出来たので今後の研究に生かしていきたいと思いました。
 
(9月20日道後でのコンパ)
 (9月20日コンパの後、道後温泉の足湯で)