私たちの研究室では、有機合成化学の力を駆使し、新しい光機能材料の開発を行っています。 メインの研究テーマは、光によりリバーシブル(可逆的)に性質を変える光応答材料です。 研究の対象は有機分子、結晶、液晶、ゲル、超分子、高分子など広範な物質群に及びます。 我々は、フォトクロミック化合物と呼ばれる光で色が可逆的に変わる色素の研究を行ってきました。 現在は、フォトクロミック化合物を利用して、表面の濡れ性、細胞接着性、結晶成長等をも光で制御する新しい光機能システムの開発を行っています。 ハスの葉やバラの花びらなど特異な表面構造を真似ることで同様の表面機能の再現に成功し、さらに、 ハスの葉のダブルラフネス構造を再現し、水滴を弾き返す優れた表面特性を再現しました。 また、ホウセンカの実が種を弾き飛ばすメカニズムをまねて、光を照射すると内容物を 弾き飛ばす中空結晶の作成にも成功しました。 最近では、雨季に飛行するオーストラリア産のシロアリの翅の表面構造をまねることで、空気中の霧から水を採取できる表面を作成したり、 光で屈曲する結晶を並べて生やし、これに光を当てる事でゾウリムシの繊毛運動のように物体を輸送する膜の作製にも成功しました。 このように、いろいろな生体組織の構造を理解し、それを人工的なシステムに置き換えた光応答機能をもつ材料の開発研究に取り組んでいます。 学生諸君には、若い時代に自分自身のレベルアップに努め、一つの目標として「自分の名前を世界の図書館に刻む」よう世界のトップジャーナルへの投稿を勧めています。


内田研究室の研究内容は、夢ナビでも公開されています。
夢ナビでの公開は終了しました。


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内田研究室紹介動画




新着情報

  • カウンタを変更いたしました。カウントは2013年8月からの数値です。(2014.12.22)
  • ウェブサイトを更新いたしました。(2024.4.11)
  • 卒業生、橋本祐希君、長谷海音さんによって開発された「ハスの葉のダブルラフネス構造をわずか1時間で再現する方法」を述べた論文が、アメリカ化学会の表面科学論文誌 Langmuir に掲載されました。(2024.3.27)
  • 2007-2008年にかけて、赤澤さん、茶木さん達によって発見されたジアリールエテン結晶の昇華精製時に独特のパターンが形成される現象に関する論文が、卒業生、西村涼博士らによりまとめられ、この度、アメリカ化学会Cryst. Growth Des.誌にアクセプトされました。(2024.3.5)
  • 修士一年 北川視咲 さん、博士課程修了生 中川 優磨 博士の研究論文が、アメリカ化学会Crystal Growth & Design 誌にアクセプトされました。(2023.11.6)
  •  服部 陽平 助教が、奈良先端科学技術大学院大学 物質創生科学領域、バイオ・テクノミメティック分子科学研究室の助教に御栄転されました。今後の活躍を期待しています(2023.10.31)
  •  学部4年生の岡 明澄 さんが、2023年10月18-20日に台湾の国立台湾大学で開催された、11th East Asia Symposium on Functional Dyes and Advanced MaterialsでBest Poster Award(ベストポスター賞)を受賞しました。(2023.10.23)
  • 服部先生とM2北島稜大 君、4年生 馬場あつみさん、山本君の共同研究論文が、イギリス化学会Mater. Adv.誌にアクセプトされました。(2023.9.21)
  •  学部4年生の岡 明澄 さんが、2023年 日本液晶討論会で若葉賞(学生ポスター賞)を受賞しました。(2023.9.13)
  • 博士修了生 中川 優磨 君の産総研・須丸先生、山梨大医学部・桐戸先生との共同研究論文に関するプレスリリースを行いました。(2023.4.27)
  • 博士修了生 中川 優磨 君の産総研・須丸先生、山梨大医学部・桐戸先生との共同研究論文が、アメリカ化学会 J. Med. Chem. 誌にアクセプトされました。(2023.4.6)